「恋文の技術 」森見登美彦
新作をリアルタイムで追いかける作家も少なくなったなあ、が最近の実感。
作家は出張帰りの本屋の棚で見掛けた「夜は短し歩けよ乙女」の表題と装丁が気に入り、帰りの車中で一気読みしたのが、お初。
初読の際は、割と印象が薄かったのだが、その時点の旧作を読み再読したら、ガラリ印象が変わった作家。こう云う作家って後を引くんだよねえ。
#後で気付いたのだけど、表題は例の黒澤映画のオマージュだったのかしらね。
さて、本作は構造と云うか仕掛け所と云うか「書簡集」風の創りには吃驚した。
eメール全盛の昨今の時代に、来訪の意を手紙に認めている主人公を描く作家のセンスは凄いのか、Sense of Wonderと云うか、Out of Sense Wonderなのか本当に紙一重だよね。
長編でこそ生きる作家みたいな印象があったけど、自風にパラレルワールドの創りを織り込んだり、短編もセンスを感じた作もあるし、書き手としては勿論、読み手としても感性が高いんでしょう。多分、彼の次作も出たら読むだろうな。
森見登美彦 Wikipedia
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